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Raspberry Pi 5のエンクロージャーケース(以下、ケース)は既にいくつか販売されています。試してみた3つを比較してみました。

実験的に使うなら拡張基盤が剥き出しのラズパイも悪くはありません。やはりケースに収めた方がスッキリしますね。

どれも一長一短で好みに依ります。他にも魅力的なケースがあるでしょう。新たに試した3つをご紹介します。

選んだエンクロージャーケース

ラズパイダではラズパイの「ケース」を、「ケースバイケース(≒場合)」と混同するため「エンクロージャーケース」と表現しています。

Geekworm製ケースと拡張HAT

1つ目は、Geekwormブランドで販売されているケースと拡張HATを組み合わせた商品です。ケース、冷却ファン、拡張HATを別々に購入する形になります。

他のNVMe接続SSDドライブ搭載可能ケースは一体になっていても、比較すると一番安価になり合計で5,000円台です。

質実剛健といった印象で、特に飾り気も機能面でも特徴はありません。単純にPi 5をSSDドライブ共に収められるケースです。

3種類使ってみて感じたのは、これで充分だなと思いました。2台目で使う時もこれを選ぶだろうなと。拡張HATも3種類が対応していますし、何よりも純正の冷却ファンが使えることです。

詳しいレビュー

Argon NEO5

2つ目はArgon製です。Raspberry Pi 4の時もNEOという名前でケースがありました。今回はPi 5用でSSDドライブも取り付けられます。

Geekworm製と同様に、電源ボタンと冷却ファンはPi 5の機能を使います。冷却ファンは搭載されていても、接続はPi 5のファンコネクタを使うからです。

結果的にSSDドライブ部分だけ組み込まれた形なので、トラブルは少ないハズです。

価格は少し張りますが、SSDドライブが底面から取り外しできる設計になっています。ビスを外すことには変わらないため、Geekworm製とそう大きくは変わりません。

筐体自体の厚みがあるため、より強固な安心感はあります。

今回一番のお気に入りになりました。

詳しいレビュー

Argon one V3

購入前は一番期待していたのですが、Pi 4の時と違いPi 5だとここまでの機能を有するデメリットが目立ちました。

Pi 4では電源ボタンもNVMe接続もできませんでしたから、その機能を有するケースとして重宝しました。背面にケーブルがまとまったり、通常サイズのHDMIポートで使える魅力もあります。

機能を付けるのに独自のボードを2つほどかませるわけですが、その分だけトラブルにも遭いやすいのと、電源とファンの制御はRaspberry Pi OS側でも機能があるため被ります。

独自のスクリプトも悪くはありません。しかし、Raspberry Pi OSで使う分には申し分なくても、他のOSとなるとそのままとはいかないみたいです。

機能は3つの中でも多いため、費用をかけても良いならオススメできます。ちょっと高いからコスパは悪いかも。

詳しいレビュー

NVMe接続のSSDドライブ選び

Argonの商品ページには、ケースで使用するSSDドライブの互換リストがありました。全てを保証できるわけでもないから、主だったメーカー品がリストされています。

該当するケースで使うなら、ある程度は目安にして購入したいですね。こういったリスト以外でも動作する製品はまだあります。

Argon 40 Designs

Argon ONE V3 M.2 NVME PCIE Case Argon ONE V3 M.2 NVME Case further expands your Raspberry Pi 5 potential with included M.2 NVME Expansion Board support. Boot your Raspberry Pi 5 from an NVME M…

SSDドライブの規格

搭載させるSSDドライブは対応する規格に注意しましょう。

Pi 5でSSDドライブを使う場合

  • PCIe 2.0 x1(保証外でPCIe 3.0 (gen3))
  • M.2 拡張HAT
  • NVMe接続
  • 接続端子はM KeyまたはB&M Key

大前提としてNVMe接続です。以前のPi 4で接続したUSB接続SSDドライブの対応規格はAHCI SATAでした。AHCI SATA規格もまだ少し販売されているので気を付けてください。

M.2のタイプは、2280、2260、2242、2230と長さからいくつかありますが、拡張HATが対応していればどれでも対応できます。一般的なのはType 2280です。

多くのM.2拡張HATのSSDドライブの接続端子は、B Keyだけは対応しませんから注意してください。

Pi 5では**SATA接続は対応していません。**Pi 4で使ったUSB接続SSDドライブは、逆にSATA接続のみ対応。

Pi 5はPCIeの転送方式として基本が2.0に対応していて、サポート外になりますけど設定を施せば3.0まで対応しています。gen2やgen3と呼ばれています。この方式は下位互換しますから4.0でも3.0または2.0で動作はします。今時は3.0または4.0の製品が主流です。

x1と書かれているのはレーン数です。これもx4であってもx1として互換があります。

この辺の規格は慣れないと大変ややこしいので、誰かが「動作したよ」とした中から選べば間違いが少ないと思います。ラズパイダでも動作検証した製品を紹介しています。参考にしてください。

SSDドライブの容量

SSDドライブの容量は好きなのを選んで構いません。現在だと容量1TBがコスパの面でお得になり、速度や信頼度も適当な容量です。特性としてSSDドライブは容量が多い方が速く安定します。

それに2TB以上だと対応していない拡張基盤(HAT)も出てくることから1TBが目安になるでしょう。年数が経てばまた変わりますけどね。

中でも、記憶媒体で有名なWD(ウエスタンデジタル)製も良いですが、各HATやケースの動作リストから選ぶとなると、Crucial(クルーシャル) 製が国内で手に入りやすく、Pi 5で最も速度が速い製品のようです。

価格は、記事執筆時点だと容量が1TBなら、およそ1万円ちょっとというのが目安になります。

それよりも容量はそんなに要らなくていいから安価な製品を選ぶとしたら512GB以下もオススメです。ラズパイで試したい程度であれば、128GBや256GBでも充分です。その分転送速度は落ちることにはなりますけど、microSDカードに比べれば格段に速いですからね。

今回使用したNVMe接続のSSDドライブ

ご紹介したケース3つで試したSSDドライブは次の2つです。参考にしてください。

どちらも問題無く動作しました。KIOXIAはArgonの動作リストにあったので選びました。

手に入りやすい中でコスパが良いのはKIOXIAでした。シリコンパワーはリストには無かったものの意外と良かったですね。

■Pi 5は8GBモデルがオススメ

中でもオススメなのは

Pi 5 NVME接続のSSDドライブ対応ケース3種類

これから多くのケースが出てくるとは思われますが、私が試した中ではNEO5がバランスが良かったです。複数個の購入なら、比較的に安価なGeekworm製が最適です。中の拡張HATも変えられるし、純正の冷却ファンを無駄なく使えます。Argon one V3は更にマニアックな部類になるでしょう。

どれも冷却性能は申し分ありません。使い勝手も良いです。

接続するSSDドライブは、PCライクに使うことを考えれば容量が多い方が何かと都合が良いです。ただ、データの保存場所が別にあるなら、容量が多くなくても不満はありませんね。メーカーや容量によって転送速度に差があるとはいえ、USB接続やmicroSDカードと比べれば比較にならない速さで不満はないでしょう。

相性は気を付けないとなりませんが、どちらも費用的な面と好みで選んでみてください。

最後に電源について

電源は確実に推奨される5V5Aでなければならいでしょう。

記事執筆時点ではRaspberry Pi公式の電源アダプターはPSEマーク付きが手に入りません。PSEマーク付きだとGeekworm製が手頃でした。今回の検証ではどれもこの電源アダプターを使っています。

公式がPSEマーク対応で販売されればそれ一択で問題ありません。

過去のRaspberry Pi 4、3B+で使いたいクラスターケース

上下面で挟むだけのクラスターケースなら、以前のRaspberry Pi やHATを載せた場合でも柔軟に収められます。ただ、これはケースと言えるのかというのは感じます。

付属品にヒートシンクや冷却ファンが付属しているので、部品取りという意味でも良いかもしれません。